どんな映画?
一言で表すと
「初めて自分で買ったゲームをやるときのワクワク感を思い出させてくれる映画」
自分で「コレ面白そう!やってみたい!どんなゲームなのかな…?」と期待を膨らませて買ったゲーム。
家に帰って起動するまで想像が止まらない、あのワクワク感を思い出したいなら是非見てみて下さい!
VR技術もどんどん進歩している今だからこそ
「実際こんなことできるようになるんじゃないか…?」
「推しキャラのロールプレイできるとか最高じゃねぇか!!」
「ロボいいよねロボ……。」
と大興奮しました笑
映画、サブカル、小説好きには言わずと知れたスティーブン・スピルバーグ監督の映画で、原作はアーネストクラインの小説”READY PLAYER ONE”(邦題「ゲームウォーズ」)です。
ちなみに”READY PLAYER ONE”はゲーム画面で「プレイヤー1、準備完了!」と出ているようなイメージです。ゲーム好きだとタイトルの時点でクスっと来る人もいるかもしれませんね。
オールドゲーム好きなら尚更!
2018年に映画化され、原作でもこれでもかと詰め込まれていた80年代の映画や漫画・アニメ・特撮等々…を映像化して映画内にもバンバン詰め込んであります。
権利関係でのトラブルだったりアメリカでの知名度の関係で出てこなかった物もありますが、それでも盛々です。
原作の方が色々知識(特に80年代映画ネタ)があると楽しめますが、エンタメ性や分かりやすさ・一般受けでは映画の方が上かな?と思ってます。
続編小説の”READY PLAYER TWO”も発売されています。
話の内容的に「イースター・エッグ」を探すんですけど、観客視点からのイースター・エッグ(ゲームの隠しメッセージとか、裏技、小ネタって意味です)があるのがもうダブルミーニング的な感じで面白い。
とはいえ大量にありすぎて正直紹介しきれない程です笑。
多分全部の小ネタ・元ネタを把握してる人ほとんど居ないんじゃないかなぁ…?
ただ、それだけ大量に出てくるので「あんまり映画とかポップカルチャーに詳しくないよ!」という人でも知ってるものが出てくると思います。
キティちゃんとか世界的にかなり有名だしね!
簡単なあらすじ(ネタバレなし)
2045年、世界には貧困が蔓延り、人々はVR世界”OASIS”に希望を求めていた。
“OASIS”はジェームズ・ハリデーが作り上げた仮想世界で、”OASIS”内に隠した3つの鍵を集め、「イースター・エッグ」を見つけた物には5000億ドル分の株と”OASIS”の運営権を与えるという遺言の元、様々なプレイヤーが鍵を探していた。
そこに”OASIS”所有権獲得を目論む大企業のIOI社も参加し、シクサーズと呼ばれる大量のエージェントを送り込んで激しい争奪戦を繰り広げる。
主な登場人物
人物名/“OASIS”内での名前です。名前が片方しか出てこないキャラ、意図的に省いているキャラが居ます。
ウェイド・オーウェン・ワッツ/パーシヴァル
両親はすでに他界しており、スラム街で叔母と暮らしている。ガッチガチのギークでハリデーの熱狂的ファン。ファンすぎてちょっと怖い。
ちなみにアバターネームのパーシヴァルはアーサー王伝説に登場する円卓の騎士で、聖杯を見つけた3騎士の一人。
サマンサ・エヴリン・クック/アルテミス
クールな性格のエッグハンターで”OASIS”内では有名人。金田のバイクを乗り回すヒロイン。
アルテミスはギリシャ神話に登場する狩猟と月、貞潔を司る処女神。
エイチ
ウェイドのOASIS内での親友。”OASIS”内で乗り物を修理するのが趣味で、ガレージ内で「アイアン・ジャイアント」を造っている。
トシロウ/ダイトウ
三船 敏郎なSAMURAI。名前もトシロウ。浪人とかじゃなくガッチガチのサムライアバター。名前の元ネタは多分「大刀」から来てるのかな?
ゾウ/ショウ
足がチーターっぽいNINJA。随所で見られる行動がいちいち可愛い。ジツやスリケンは使わないけど、手裏剣は使う。ダイトウと仲良し。
ノーラン・ソレント
IOI社の責任者。目的の為なら手段を選ばず、”OASIS”内だけでなく現実世界でも様々な手を講じる。かつてはハリデーの元で働いていた。
アイロック
スチームパンク、海賊、パセリサラダが嫌いな”OASIS”内での殺し屋。お腹のドクロが素敵。グレンラガンっぽくて笑。ヴォワラ!
以下見どころポイント(ちょっとネタバレ有)
色んなキャラクターと世界観
もうログイン直後からマイクラ世界を通り過ぎたり、ピラミッドでスキーをしてたり、バットマンとエベレスト登ってたりとやりたい放題。
いや、こんなんしたいわホント。カジノもあったり大人向けな店もあったり結婚までできる…。
そりゃあ現実世界があんな状態ならVR世界で別人になるよね!
違う自分になれるという事で、プレイヤーが扮しているであろう色んなキャラクターが冒頭から出てきます。
異星人っぽいのやらケモノやらロボやらマスコット的なのやら…。もう最高よ!
様々な曲
音楽も70~80年代推しがすごい。
オープニングがすでに”Jump(Van Halen)”だったり、最近また注目を集めてる”Take On Me(a-ha)”が「何故か」予告編のみで流れたり、定番のダンスナンバーの”Stayin’ Alive(Bee Gees)”等々…。
曲だけでなく衣装も80年代のアーティストの物をチョイスしてます。
言わずと知れた”Thriller(Michael Jackson)”の赤いジャケットやらPrince、Duran Duran、他にも音楽ネタが色々!
ニヤリとするネタ
幸運の25セント硬貨ネタは知ってるとにやりとするやり取りだし、知らなくても特に違和感のない演出でした!
サマンサと合流した後のやり取りも良く、エイチの「想像と違ったよね」ってのはオフ会とかで感じるような恐怖感だろうし、ゾウのあの小生意気な少年感は可愛すぎるし…笑
ノーランがログアウトする直前にハッキングして騙す、ってのはソードフィッシュ的なトリックを感じてニヤリとしたし、パスワードの管理方法は「あぁ居るよねそういう人…」と複雑な気分になりました笑
想像を掻き立てる設定
シャイニングのシーンは映像だから「すげぇなぁ」で済むけど、VRで実際アレだとかなり怖そう。
サイレントヒルの世界とか行きたくないわ。
劇中の現実世界の街中で住人がバイザーしながら蹴ったり殴ったり撃ったりしてるの見るとPSVRが出た頃のCMを思い出しますねぇ…。ゲーマーとしてあんなワクワク感を求めています!
それにしても、ミュータントタートルズキッズの機敏な動きよ…!
ゲーマーやギークとしての考え方と現実的な考え方の対比
随所に見られる対応の仕方的に、ウェイド達は”OASIS”を別の現実や新しい世界として捉えているけれど、ノーランはあくまでも商業コンテンツとしてのゲームと捉えているって対比をしてますね。ゲーマーとしての見方と経営者としての見方。
メカゴジラ爆破シーンも多分乗ってるのがゲーマーだったら「やっべぇ!」って脱出しようと思うんですけど、ノーランは多分そういうアイテムなの知らなかったんだろうなーと。
APEXで初心者の時訳も分からずグレで爆破されたのを思い出しましたよ。
パーシヴァルが説明しながらゲームをする様子は映画的には視聴者に分かりやすく伝える手段だけど、ギークって事を考えたら好きな物をやたら語っちゃうオタク感が出てて違和感のない演出だなぁと感じたり。
何よりもベタな展開
パーシヴァルの演説でプレイヤー達が集まってくるのはもうベッタベタだけど「こういうのを求めてたんだよぉ!」となるベタ。王道ってやつですね!
そしてここから怒涛のギーク向け推しキャララッシュ。これは熱い!
OW、ストリートファイター、HALO、スポーン、グレムリン、DCコミックス勢etc…。いやもう書ききれない程出てきます笑
この映画を初めて見て、見終わった時にはネバーエンディングストーリーを見た少年時代の様な、純粋に色々な事を楽しめていた頃の気分にさせてくれました!
レディー・プレイヤー1の元ネタ
長くなりすぎてしまったので、こちらに分割させてもらっています。
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